6.男女共同参画について  07.5  

  男女雇用均等をはじめ子育て等、男女共同参画につ
いて、議論が花盛りである。私は、これを男性側の問題、
教育の問題として位置付け主張したくなったので、筆をと
ることにした。

  女性が社会にて差別待遇、賃金格差などの問題に加
えて少子化問題など、将来を憂う問題が山済みである。こ
れは何も女性の問題ではなく男性側の問題でもある。そ
の意味で男女共同参画として、この種の問題にアプロー
チしたい。

   男女参画について、就労における格差、賃金格差、
待遇格差など、働く環境に大いに改善を求め実行に移し、
そのための政策や指導が必要であるのはいうまでもない。
 私はこうしたアプローチは他の方にお任せして、この種
の問題を「要は社会の信頼関係を如何に築いていくの
か」と捉えて、健全な人間性醸成のためのものとして子供
次元も取り込んで長期的に検討すべしと思っている。もち
ろん、これは子育て問題そのものではなく、大人の世界だ
けに限定するのではなく、子供と大人を交えたアプローチ
したいというものである。理由は、家庭における男女参画
が子供に良い影響を与えるし、またそうした環境下で育
つ子供は将来の男女参画をもっともっと充実して実践す
る担い手となっていくからである。こうした観点で、以下
に具体的な問題について、「教育」と「家庭」をキーワード
に論じたい。

 (1).男女参画で大事な側面となるものは、人づくり、家
づくり、地域づくりである。家族が大事、地域が大事といわ
れているものの、ご近所コミユニテイ、地域コミユニテイな
どにおいて男女参画がいまひとつである。よりよい人間関
係を育むためにも、男女参画社会のベースとして、この種
の検討をしたいものである。

 (2).子供が将来どんな視点を持てばいいのか。やはり、
健全な大人の背中をみさせていきたい。親がもっともっと
子供に関心をもつようにしたい。また子供の感性を育むよ
うに、男女で参画していくべきである。私はこれまで、ちび
っ子を対象として造形教室を行ってきた。これは、一見、
男女参画問題とは関係ないようにとられるが、実はそう
ではなく、子供の感性の育成には(男女の)大人とともにか
かわっていくべきものである。

 (3).初等中等教育において、どう男女参画問題をより
身近なものとして教えていくのか。その意味で、家庭の営
みや社会の構成といったものの教育はこれまで以上にし
て欲しいものである。しかし現実には、受験優先のために、
人間的な営みにかかわる問題の扱いはまだまだ不十分と
いえる。そこで、教育に携わる私にとっても、初等中等教
育のゴールには「健全な大人」の育成といった当たり前の
ことを想定して、これからも教育に当たっていきたいもの
である。

 (4).男女参画についてあまり立ち入りがたい問題は、
どこまでが完全に男女平等であり、どこまでが差違であっ
てもいいのかといったことである。特にこの 問題は、人格
尊重とあいまって家庭や教育での根源にもなりうると考え
ているので、検討は避けて通れないと思っている。

 PS: 余談:  男女参画で女性のがんばりを期待する
論調が多い。女性が職業人として働き家庭を守っている
など報道で取り上げられることがあるが、がんばらなくては
ならないのは男性の方ではないかと思う。男性は制度的な
ことを隠れ蓑としているわけではないものの、女性にのみ
努力をいうのは根本的解決にあらず、である。そんな視点
で社会の世論形成をしていきたいものである。

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