漫談2004 漫談2題のシナリオ 2004.9.07 ◆◆◆「裸の王様ならぬ裸のグルメ」 ◆◆◆  ●いやあー、最近、食に凝っていてね。おいしいものめぐりの毎日なんだ。 ◎いいねえー、あやかりたいものだ。 ●このあいだも、ほらあそこの料理屋、知っているでしょう。あそこへ行っ てきたんだ。あのときは客はほとんどおらずってとこで。  そういえばあんたの姿もみたね。 ◎そうそう、年に一回か二回のグルメ、楽しもうと思ったからね。でもあそ こ、いい印象はないんだ。 ●それはそうだろう。あなたはグルメじゃないからね。  グルメの私をみて食が細くなったのかい。 ◎実は、そうではなく。。。 ●(会話を遮る相方)いいんだ、いいんだ。ハハハハハ。 ●ところで、あそこの蟹はおしかった。焼き蟹、ゆで蟹、蟹のグラタン、蟹 の吸い物、    (ゴックン)とにかく蟹シリーズよかったね。 (おいしく食べるアクションあり) ◎確かにおいしかった。あなたはいつもああいうもの食べ歩きか、 いいなあいいなあ。 ●極めつけは、あの漬物。独特の香りがして。なんと言うか、美味だったね。 ◎(多少意地悪っぽく)美味ねえ。 ●これだから、味オンチはいやだねーー。 腐ったような、すっぱいような、一般の方なら、腐っているとして敬遠する だろうに。ああいう味をだすあの料理屋も粋だねーー。 ◎(かしこまって)大変申し訳ありませんが、興ざめさるれことと存じますが。 ●(会話を遮るようにして相方は)なんだい、急にかしこまって。ははーーん。 あんたも、あれを腐っているとおもったのかい。これだから、味オンチは困るんだ。 ◎ハハハハハー。あなたはすぐ帰ったから知らないけれども、あの後、店の主人 が誤りにきたんよーー。 「腐ったものを出して申し訳ございません」てさ。 ●ゲボー。 (これは私も遭遇した実話です) <おしまい>